3.相乗作用
・・・2つの毒物がおたがいに相手を助けて効き目を増大する場合です。
たとえばチームワークのよいグループが2人で3人分の仕事をしたり、3人で、10人分の仕事をする場合と同じです。
4.拮抗作用
・・・対抗作用ともいわれます。
2つの毒物の性質が反対である場合、おたがいに作用を打ち消し合ってしまいます。
そのため、効き目が低下したり、なくなったりすることをいいます。
もっと極端な揚合は作用がまったく変わってしまうこともあります。
たとえば2つの薬を同時に服用したためかえって病気を悪くさせることもあるのです。
汚染物質と生物被害との関係では、相加作用や相乗作用をする場合が多いようです。
とくに困ったことには、相乗作用が毒物と毒物との間だけでなく、ほかの無害な物質との間にも生じることです。
たとえば塩水のミストはそれ自身では人体にはほとんど害を与えないのに、亜硫酸ガスとともに吸入されれると、亜硫酸ガスの毒性をいちじるしく増加させるという実験結果があります。
汚染ガスに対して拮抗作用をするガスがあれば、そのガスをばらまくことによって、被害を軽くすることも可能でしょう。
しかし実際には物質の種類を多くすればするほど、被害がふえる傾向にあるのです。
一例をあげると、亜硫酸ガスのもつ還元作用と、オゾンのもつ酸化作用は、化学的には、相反する作用です。
オゾンと亜硫酸ガスが大気中で反応すれば、硫酸ができます。
多くの植物にとって、硫酸のもたらす害は、亜硫酸ガスの10分の1以下であることが実験的にたしかめられています。
しかし、空気中にごの2つのガスが共存すると、いちじるしい被害がもたらさられることもまた事実です。
・・・とにかく、2つ以上の汚染物質が存在すれば、相乗作用か、相加作川があると考えれば間違いがないのです。
したがって、汚染物について、全国1率にきめられた環境基準など、生物学的にはまったく無意味
です。
環境基準というのは、その時代、その地域における、努力目標と考えるべきでしょう。
生物に対する許容量というものは、あくまで総合的な毒性について定められるべきです。