「最も心配なのは人手不足」(シンガポール通貨庁のピレー総裁)。
「完全雇用に近く労働力不足はひどくなるばかり」(香港政庁の曹廣栄・行政サービス長官)。
・・・アジアNIESは対米摩擦のほか、経済成長を阻みかねない各国固有の課題を抱えています。
その一つが労働力不足です。
人手不足に伴う賃金上昇は輸出主導の経済成長に赤信号を灯しています。
もっとも深刻なのが香港でしょう。
失業率が88年を通じ1%台で推移、高学歴化に伴う出生率の低下、97年の中国への返還問題を控えた頭脳流出もあり、人手不足は社会問題化しています。
折りからの建設ラッシュのため、特に建設従業員の不足が顕著で、工場労働者、ホテルなどサービス業も人手不足に悩んでいます。
香港の87年の賃上げ率は平均9%でしたが、88年は約20%に達したとみられています。