ふつう都市の汚染度といえば、亜硫酸ガス濃度で、年平均0・01~0・04PPmぐらいです。
環境基準の年平均0.04PPmを超える場所は、全国的に見ればそれほど多くはありません。
わたしたちが0・1PPm以下の濃度で植物に対する接触実験を行なっても、100時間ぐらいでは、まず目に見える被害を生じないのです。
・・・にもかかわらず、実際の都市には、大気汚染が原因であろうと思われる植物の衰退現象が進行しています。
このような事実を説明するためには、汚染物質の相加作用、相乗作用を考える必要があるでしょう。
2種またはそれ以上の毒物が同時に作用する場合、その影響の現われ方は複雑になります。
一般的に、つぎの4つの作用に分類されていますが、すべての汚染物質についての組み合わせが実験されているわけではないので、なにとなにとの組み合わせでは、どの濃度まで安心ということはいえません。
1.独立作用
・・・2つの毒物が、それぞれ無関係に、別々の作用をする場合です。
たとえばAという物質が花に害を与え、Bという物質が葉に害を与える場合、A・B2つの毒物を同時に与えても、花や葉に現われる害が、A・B単独に与えたときと変わらない場合です。
しかし、生物の各部分は和互に深いつながりをもっているため、厳密に独立作用をするということは、まずないと思われます。
2.相加作用
・・・2つの異なった毒物がおたがいに無関係に同じ作用をする場合です。
2つの毒物を混ぜ合わせても、それぞれの毒物の効き目が前と変わらないので、全体の効き目は、1つ1つの毒物の効き目を合計したものに等しくなります。